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基本技術集2:ATM Lan 接続,設定記録 †
- 情報処理センター中野様,御助言,御指導ありがとうございました.
- ここでは,秋山研にATM LANを導入した記録を例にとり,接続の方法を御説明致します.
- 本コンテンツのメニューです.
接続の理由 †
- 研究室内のPC台数が増加し,ftpやtelnet接続に時間がかかるようになりました.ほとんどネットワーク障害に近いこの現象は,研究室内を含めて同一セグメントに接続されているパソコンの増加によって,結果的に不要なパケットが大量に流れることが原因と思われます.
- このことを情報処理センターに相談すると学内ATM LAN*1への接続を勧められました.もちろんスイッチングハブを取り付けることで解決する可能性もありますが,ATM回線は不要なブロードキャストを行わないため,接続回線からも不要なパケットが研究室内ネットワークに入ることがありません.このことから本研究室でのネットワーク状態の改善が期待されます.また,従来のネットワーク回線に対する負荷も軽減されると考えられます.
ATM接続方法 †
- 以下に簡単な配線概念図を示します.
- 図を説明します。研究室内でATMポートに接続するためのパソコン1台を用意します.このパソコンにATMカードと従来の10Baseネットワークカードを2枚組み込んでルータにします.
- OSはPC-UNIXがATMカードに対応していないのでWindowsNT4.0Workstation にしました.
- 研究室内の他のパソコンは従来通り接続しますが,ネットワークの設定のみ変更が必要です.また,従来トランシーバで学内LANの基線に接続していたケーブルを外してローカルで運用するようにスイッチを切替えておきます.HABは何も変更しませんでした.
設定手順 †
- ATMカードドライバのインストール
- 情報処理センターの指示によりATM接続のテスト
- 同センターの指示により更新申請を行う.
- 新IPアドレスの配布(研究室内のPC全数+ATMアドレス)
- 接続台数は数種類有り,ユーザサイドで選択が可能.今回は,32台接続を選択した.
- ATM IP Address 133.44.249.245
- 10Base IP Address 133.44.96.1 〜 133.44.96.31
- Gateway 133.44.96.30
- Broadcast 133.44.96.31
- netmask 0xffffffe0 ( 133.44.96.224 )
- ATMルータ用パソコンのネットワーク設定,ケーブル接続
- 研究室内のパソコン,ワークステーションのIPアドレス等の変更
- 各PC接続テスト(ping, telnet, ftp等)
ATMカードドライバのインストール †
- [コントロールパネル]→[ネットワーク]の順でクリックする.
- [アダプタ]タブ、[追加(A)...]をクリックする.
- [ディスク使用(H)...]をクリック.
- AドライブにATMドライバ用フロッピーを挿入し,[OK]をクリックする.
- OEMのオプションは,IBM TURBOWAYS 25 Adapter With Ckassicak IP を選択する.
- ARP Server ATM Address ,IP Address,IP Subnet Mask を入力する.内容の数値は情報処理センターの指示に従う.
- 設定終了後,[はい(Y)]をクリックしてコンピュータを再起動する.
ATMの接続台数について †
- ATMサブネットにしたときに必要な数だけ接続台数を選択します. 設定できる台数はサブネットルータを含めて,8,16,32,64,128,256台といった6種類の接続が可能とのことです.
- まずは,この接続台数を確保しておき,その後に実際に接続したい端末のIPアドレスの申請を行うことになります.
ルータ用パソコンのネットワーク設定 †
- ここでは,10Base用アダプタに 3Com Etherlink III,ATM LAN用アダプタに IBM TURBOWAYS 25 PCI を使用しています.
- [コントロールパネル]→[ネットワーク]の順でクリックする.
- [プロトコル]を開き,[プロパティー(P)]をクリックする.
- "[1]3Com Etherlink III アダプタ"を選択し,[IPアドレスを指定する(S)]をチエックしてIPアドレス,サブネットマスクを入力する.[デフォルトゲートウエイ(G)]は記入しない.
- "[2] IBM TURBOWAYS 25 PCI Adapter"を選択し,IPアドレス,サブネットマスク,デフォルトゲートウエイの設定が正しいか確認する.これらの値はドライバのインストールで入力済のはず.
- なお,[詳細(D)]をクリックし,セキュリティ処理を行う(N)をチェックするとルーティングの細かい設定(外部に対するセキュアード等)が可能となる.
- TCP/IPのプロパティに戻り,[DNS]タブをクリックし,ホスト名(H),ドメイン(O)を入力した後,[追加]をクリックしてDNSサーバのIPアドレスを入力する(vos=133.44.2.110, stn=133.44.2.111).
- [ルーティング]タブをクリックし,IP転送を行う(E)をチェックする.これにより,ATM←→10Base間でパケット転送が可能となる.
- [WINSアドレス]は,デフォルトのままで特に何も設定しなかった.設定終了後,[OK]をクリックするとWINSアドレスが空白である旨のメッセージが表示されるが,そのまま[OK]をクリックする.
- システムを再起動してネットワーク設定を反映させる。
ATM接続のパソコンの起動不良について †
- ネットワークカードですが,今回のパソコンでは,ATMカードと3Comカードの両方を取り付けるとWindowsNT(以下,単にNTと略す)のログオン画面になる直前でハングアップを起こしました.原因はいろいろ考えましたが,『IRQのバッティング』と推測して3ComカードのIRQの変更*2を行いました.
- まず,3Comカードをパソコン本体から取り外して再起動し,[設定]→[コントロールパネル]→[ネットワーク]の順で開いて,[アダプタ]タグをクリックして3ComカードのIRQを10→5に変更.
- この後,NTを終了して電源を切り,3Comカードを取り付け,MSDOSで起動して3Comカード本体の設定変更を行う. IRQは,同じく10→5に変更し,Plug and Play は,disable にする.
- NTを再起動したところ,ATMカードと3Comカードの両方をNT上で認識していることを確認*3.
- 参考スペック
- CPU=Pentium90MHz,MEM=32MB, HDD=1GB
- ATMネットワークカード=IBM TURBOWAY25 ATM PCI Adapter
- 10base用ネットワークカード=3Com 509
- OS=WindowsNT4.0 Workstation
- 新IPアドレス一覧
# # Akiyama Lab local # 133.44.96.1 hikari 133.44.96.2 komachi 133.44.96.3 asama 133.44.96.4 kodama 133.44.96.5 yamabiko 133.44.96.6 toki 133.44.96.7 holo 133.44.96.8 asahi 133.44.96.9 nozomi 133.44.96.10 tsubasa 133.44.96.11 akcps # # ATM for Akiyama Lab. 133.44.96.30 aoba 133.44.249.245 akigw netmask 0xffffffe0 ( 133.44.96.224 ) broadcast 133.44.96.31 default gateway 133.44.96.30
*1 ATM LAN = Asynchronus Transfer Mode Local Area Network
*2 もしかすると,ATMカードの方の設定を変更できるかもしれません.
*3 各カードのNT上での認識は,上記と同じく[ネットワーク]を開いて[アダプタ]で確認でき,さらに,[コントロールパネル]→[ハードウエア]を開いて起動中かどうか確認が可能です.
添付ファイル:














